代償財産と譲渡所得

父の相続財産の遺産分割において、長男が全ての財産を相続する代わりに、従来から所有していたA不動産を代償財産として弟に引き渡した。
譲渡所得の申告は不要と考えていいか?

長男が弟にA不動産を引き渡した時点で、A不動産を時価により譲渡したことになり、譲渡所得の課税対象になります(所得税法36①②、所得税基本通達33-1)。

ランダムな税金豆知識(目を通してみよう)

土地等譲渡所得 (1)

保証債務を履行するために資産を売却したが、なかなか買手がつかなかったので、銀行借入によって履行した。
その後土地を売却し、売却代金を銀行からの借入金返済に充当した。
このとき、保証債務を履行するために資産を譲渡した場合の課税の特例を適用してもいいか?

借入金を返済するための資産の譲渡が、実質的に保証債務を履行するためのものであると認められるときは、「保証債務を履行するための譲渡があった場合」に該当します。

なお、その譲渡が保証債務を履行した日からおおむね1年以内に行われている場合は、実質的に保証債務を履行するために譲渡があったものとして差支えありません(所得税基本通達64-5)。

Load More

Posted by matsui