特定取得とは

消費税率引き上げ後に、A(給与所得者)からマンションを購入した納税者は、当該取引を特定取得として処理できるか?

特定取得とは、住宅の取得等の対価の額又は費用の額に含まれる消費税額等が、8%又は10%の税率により課されるべき消費税額等である場合におけるその住宅の取得等をいいます(租税特別措置法41⑤)。
消費税増税の影響を軽減することを目的として、増税後に物件を取得するときは住宅ローン控除限度額が多くなる措置が講じられました。これが特定取得の効果です。

問いの場合、個人間の売買契約であり、住宅の取得等に係る対価の額又は費用の額に含まれる消費税等がないため、特定取得に該当しません。

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特例の内容、要件は何か?

保証債務の履行とは、本来の債務者が債務を弁済しないときに保証人などが肩代りをして、その債務を弁済することをいいます。
保証債務を履行するために土地建物などを売った場合には、所得がなかったものとする特例があります(所得税法64)。

所得がなかったものとする部分の金額は次の3つのうち一番低い金額です。
① 肩代りをした債務のうち、回収できなくなった金額
② 保証債務を履行した人のその年の総所得金額等の合計額
③ 売った土地建物などの譲渡益の額

この特例を受けるには、次の3つの要件すべてに当てはまることが必要です。
① 本来の債務者が既に債務を弁済できない状態であるときに、債務の保証をしたものでないこと
② 保証債務を履行するために土地建物などを売っていること
③ 履行をした債務の全額又は一部の金額が、本来の債務者から回収できなくなったこと
この「回収できなくなったこと」とは、本来の債務者が資力を失っているなど、債務の弁済能力がないため、将来的にも回収できない場合をいいます。

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Posted by matsui