固定資産税精算金と譲渡価額

04/17/2020

売買契約において、売却後の期間に対応する固定資産税精算金を買主が支払う旨の特約があったが、売買価格のみをもって譲渡価額としていいか?

売買契約書の特約条項欄の内容を確認し、固定資産税の精算金があり、売買価格とは別に受領している場合は、その金額を譲渡価額に加算します(所得税法36①)。
一方、買主も同様にその金額を取得価額に加算します。

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所得税 (1)

年の途中で業務用不動産を購入するに当たり、不動産の売買代金とは別に、その不動産に係る固定資産税相当額を所有期間に応じて月割計算して売主に支払った場合、租税公課として必要経費に算入してもいいか?

業務用に供される資産に係る固定資産税は必要経費に算入するとされています(所得税基本通達37-5)。

固定資産税は、その年の1月1日における所有者に課税されますから、年の途中で不動産を売買した場合で、買主が当該不動産に係る固定資産税相当額を所有等で按分して売主に支払ったとしても、買主はその不動産に係る固定資産税の納税義務者ではないので所得税基本通達37-5は適用されません。
問いの場合、買主が支払った固定資産税相当額は、当該不動産の取得価額に算入することとなります。

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Posted by matsui